Macbeth

English Lit

こんにちは。”Macbeth”『マクベス』の分析ページです。ウシブログは、好きなことを、好きなだけ。文学分析をアップロードし続けます。

和訳されたものを読んでいる方にも、「原文で読むにあたって」以降の分析のページは役に立つように書かれています。

現在は、「はじめに:この本を原文で読むにあたって」のみ公開されています。次のアップロードをお待ちください。

  • はじめに:この本を原文で読むにあたって
  • 分析:Macbeth『マクベス』の基本情報
  • 分析:Macbeth『マクベス』の構成
  • 分析:Macbeth『マクベス』の登場人物
  • 分析:Macbeth『マクベス』の主題
  • 発展:Macbeth『マクベス』において重要な問い
  • 発展:ウシの落書き
  • 参考:Critical Essay Collection「文学評論集」

 

この本を原文で読むにあたって


求められる英語力:英語がとても得意・英語を専攻している

英検準一級・TOEFL 90点があっても途中で断念してしまうかもしれません。MacbethはShakespeareが1606年に書かれたとされている戯曲で、英語における古語で書かれているため、これまでに聞いたことのない単語、これまでにみたことのない文法が頻繁に登場します。

しかしShakespeareの悲劇の中でも最も短いのがMacbethですので、Shakespeareを読み始めるならMacbethは最適な教材であると思います。


映画:有り

たくさんの映画が作られています。MacbethとLady Macbeth「マクベス夫人」は、特に演技力が求められる役柄なので、色々な役者の演技を比較すると面白いと思います。また、映画の作りもそれぞれで、監督のMacbethに対する解釈が分かれているのを見ると、色々な考えを知ることができて面白いと思います。


 

読了にかかる時間:早くて1日、一週間かかることも視野に。

読み切るためには、一気に読むことが大事だとよく言うのですが、Macbethの場合は、計画的に読むと読み切りやすくなります。

 


この本の感想:とてもお勧め

Shakespeare全般において、登場人物のセリフは、口に出して読みたくなる性質をもっています。一番最初に登場するのは主人公・Macbethではなく3人の魔女なのですが、そんな彼女らの第一幕に”Fair is foul, and foul is fair:
Hover through the fog and filthy air.”というセリフがあります。Macbeth全体を貫く主題の一つである「両義性」が韻によって、読者・観客の脳裏に焼き付けられるような仕掛けになっています。文学的にとても深く、人の本能に訴えかけるような物語です。

 

この本を読むとできるようになること


文学史を俯瞰できるようになる

Shakespeareの文学は色々な方面で影響を与えており、現在の文学にも通じています。例えれば、”Milk of human kindness”「心の優しさ」や”What’s done is done.”「終わったことは終わったことだ」という言葉は、現在でも日常的に英語圏で使われており、これはShakespeareのMacbethから広まって派生しています。

 

また、Shakespeareの作品は色々な解釈から翻案されつづけており、現代では、設定を第二次世界大戦に置いたMacbethや、日本・安土桃山時代に設定を置いた蜷川マクベスが上映・上演されています。これらの、文学的広がりはShakespeareを読んでこそのものです。


わからないことを調べたり、適切な文献を自力で探す力がつく

Macbethはとても先行研究が豊富で、分からないことがあったら調べることで大抵は解決することができます。そこで、わからないことがあったり、気になることがあったら自分で調べ、適切な文献から自分の考えを固めるための良い練習になると思います。また、調べもののプロセスで頭に入れた知識は、仮に今使わなかったとしても、MacbethやShakespeareの話題が出た時に話したり、授業で積極的に発言するための貯蓄にすることができるのです。


Shakespeareの時代の人の、ものの考え方・価値観を知ることができる

野望・権力・暴力はMacbethにおけるテーマであり、Shakespeareの時代の社会情勢にも強く結びついています。王とはどのような存在であるべきか、という問題については当時の時代背景と強く結びついています。

その他にも、魔女や兵士による予言などを用いたドラマティックアイロニーは、当時の人々が興味をもっていた、超自然的で迷信的なテーマを盛り込んでおり、Demography「鬼神学」に凝っていたKing Jamesを喜ばせるためのShakespeareなりの工夫だったとも言われています。

死に対するMacbethのセリフは、Shakespeare自身のものではないかと思わされるほど、気迫に溢れています。当時の人々の考えをMacbethから紐解くことができます。

 

自分の使っていたエディション

こちらのOxford出版School ShakespeareといわれるシリーズのMacbethを使っていました。School Shakespeareというのは、学生の為にデザインされた本で、注釈が本文と並んで入っているのが特徴です。その為、後ろの方の注釈を求めてページを行ったり来たりする必要がなく、比較的サクサク読み進めることができます。

表紙のデザイン・カラーリングもすごく象徴的で気に入っています。作品を読めば、言いたいことはすぐ分かっていただけると思います。